Nothing is difficult to those who have the will.

エロゲとオルタナ。そんな感じ。ちょこちょこと書き綴っていこうと思います。

最近あなたの暮らしはどう その5

カナリヤです。日常報告シリーズ第5弾。前回はこちら。

mywaymylove00.hatenablog.com

年内最後の更新です。

アニメ

メイド・イン・アビス


TVアニメ「メイドインアビス」PV第1弾

今更ながら。大変可愛いらしい絵柄に対してアビス深層にいる生物のおぞましいデザイン、そして度し難い残虐描写のギャップがたまらないと話題になった本作。怖かったんで友人と一緒に見たんですが所謂"そういう"シーンに差しかかるたびに顔背けてました。友人もたぶんそうだったと思います。ビビり同士気が合うんですよ。

本作の特徴って理不尽でぶん殴られてるって印象が薄いところでしょうか。いや理不尽というか絶望感はガッツリあるんですが、それ以上にリコとレグの浅慮や見通しの甘さに目が向いてしまうという感じですね。彼らの経験不足故に不測の事態を招いてしまい、後悔し、それを糧にやがて成長へと結び付いていく。その過程を興味深く眺めていられる、という意味ではある意味ハートフルな作品ですよ、ええ。英語にすれば「hurtful(=「苦痛を与える」「有害な」)」ですね、ええ。

リコの無垢な好奇心やそれを支えるレグの実直さはおぞましいアビスの世界にあって一際目立つ清涼剤となっており、そんな彼らの目指す「奈落の底」で待つものに対しても恐怖や不安よりも期待感の方が強くなるのも、彼らへの好感故にだと思うのです。

劇場版はまだ観ていませんが地上波から出禁にされたと専らの噂である「黎明卿」ボンドルドさんにはかなり期待しています。終盤で見せた彼の常軌を逸した価値観には心を折られましたからね。次はどんなことをしでかしてくれるのか…。

 

エロゲ

紙の上の魔法使い

紙の上の魔法使い-プロモーションビデオ

ウグイスカグラから発売された作品。何気にこのメーカーの作品ははじめてやりました。悲劇に悲劇が重なり合い、一筋の光に救いを見出だせはするものの、決してハッピーエンドだったとは言い難い、精神力をゴリゴリに削ってくる非常に厄介な作品だったと思います。ちなみに僕は順当に妃推しでした。

体験版終了時点で提示した作品の方向性にワクワクしていたもののそれが肩透かしに終わったときはちょっと、いや結構ガッカリしたんですが、それ自体が作品の根幹を揺るがす伏線に繋がっていたことを思えばさもありなん。そのためスロースターターではあったものの、一人空気を読まないワトソンが満を持して舞台にあがってからは一気にブーストがかかってきた印象です。かなたはイイ女。

しかし上記のかなたというキャラクターにしてもそうですが、本作ほどキャラクターの持つ役割というものを気にした作品もなかったように思います。退場したキャラクター、退場しないキャラクター、誰かの手によって終始躍らされてる感覚。真実が明らかになりそうになったところで、スッとそれが取り上げられてしまう粘つくような気持ち悪さ。決して読後感の良い作品だったとは言えませんが、パッケージからは想像できない陰欝とした雰囲気は他のメーカーには醸し出せないものだと思います。近々新作も出るとのこと。過去作含め注視していきたいです。

魔女こいにっき


魔女こいにっき OPデモムービー

Qoobrandから発売された作品。ライターは新島夕。とある女の子の視点から魔法の日記である「魔女こいにっき」を通じて主人公"桜井たくみ"の足跡を追っていく、という劇中作スタイルの本作。一癖も二癖もあるキャラクター達の含みのある発言やいたるところに散見される違和感は物語への興味を抱かせる非常に面白い試みだったと思います。

終盤で明らかになる真相もなかなかに衝撃的です。本作が終始真綿にくるまれているような優しさを思わせるのはなぜなのか、そして秘密が明らかになった後世界の持つ意味が急速に変質していく様はどうしようもないもどかしさや無常感を抱かずにはいられません。

また本作終了後、追加エピソードのあるVita版を購入しましたが現在小休止中です。理由としてはぶっちゃけ本作のスタイルに疲れたためです。上記で少し触れたように作品のスタイルは非常に面白いとは思うんですが、その一度閉じた物語をもう一度開くことが正直しんどい。そもそも構成自体が割と冗長なため尚更強く感じてしまうのです。ただPC版における"彼女"の言及の少なさ、そして彼との物語を最後まで見届けたい気持ちは変わらずあるのは事実なので、折を見てプレイを再開したいところです。

まおてん

まおてん opening

きゃんでぃそふとから発売された作品。今のところ最新作ですね。シナリオライターはさかき傘氏。少なくともエロゲ界においてドタバタラブコメを書かせたら右に出る者はいないんじゃないか。そのくらい毎回安定して良作を生み出してくれるライターの一人です。ちなみに本作は氏がかつて執筆した小説の基本設定を一部引き継いでいるらしいのですが詳しくは知りません。

この人が担当したエロゲはほとんどプレイしたんですがやはり良い。登場キャラすべてキャラが立っていてアクも強いはずなのにそこまでくどく感じません。出来の良いショートコントを流れるように見せられている感覚とでも言いましょうか、キャラ同士のやり取りにハズレがない、というのはそれだけプレイする際のコストも少ないということで、肩肘張らずにエロゲをしたいときはこの人の作品をやるに限ります。

またただドタバタするだけではなく序盤からキッチリと伏線を張って終盤の爽快感に確実に繋げてくるのもこのライターの特徴です。シリアス展開はあっても最後はホッと息をつけさせてくれるからこそ氏の生み出す作品は満足度が高いのだと思います。

…男の娘も、悪くないね。

極限脱出 9時間9人9の扉


極限脱出 9時間9人9の扉 PV

エロゲじゃなかったけどまぁいいか。スパイク・チュンソフトから発売された脱出系アドベンチャーゲーム。同シリーズ「善人シボウデス」とのダブルパックがセール中だったので何の気なしに購入。評判の良さはなんとなく耳に入っていましたが、ようやく重い腰をあげてプレイ。

当方、脱出系ゲームはこれがはじめてなのですが序盤ではそこまで謎の難易度が高くないためかサクサクと進められたのは助かりました。脱出パートでの操作も快適でどこを調べているかが明確に把握できるので謎解きだけに集中できた点は非常に良かったと思います。

ただ後半になり難易度が上がってからはヘトヘトになりながらなんとか進めていた印象が強いです。まぁこれは僕のアンコが足りないからでしょうけども、物語が佳境に入りその続きが気になってるにも関わらず、直接的にはなんら関係ない謎解きをさせられるというのはなかなかもどかしかったですね。

また本作は続き物でいわゆる完結編は別にあるというのは前情報として知っていたのですが、ひいひい言いながらクリアしたゲームのエンディングがこれ…?とモヤモヤ感が残ってしまったのは否めません。

一応同シリーズであり、完結編である「ZERO ESCAPE 刻のジレンマ」も購入済ではあります。ただ難易度の低いとされる本作ですら苦労してる時点で謎解きって向いてないんじゃないか…?と躊躇を覚えてしまってる始末。しかしラストのモヤモヤ感が気になっているのもまた事実であり、それを払拭するためにも頑張ってプレイしていきたいと思います…そのうちね。

 

 

ちなみに現在は遅ればせながら、ようやく「MUSICUS!」に着手しました。「暗い部屋」以来久々の瀬戸口廉也テキストに魅了されております。これからどんな展開を、お金を払う価値のある胸糞悪さを見せてくれるのか、読んだ後にどんな悪態をつかせるのか、楽しみでなりません。