Nothing is difficult to those who have the will.

エロゲとオルタナ。そんな感じ。ちょこちょこと書き綴っていこうと思います。

最近あなたの暮らしはどう 2021.12

カナリヤです。日常報告シリーズ。昨日に続いての更新になります。前回はこちら。

mywaymylove00.hatenablog.com

今年の感想は、今年のうちに。何かに急き立てられるように記事更新。

 

それでは始めます。

 

 

図書館のネヴァジスタ

www.tarhs.com

サークル「TARHS Entertainment」作品。舞台は山奥にある全寮制の男子校。そこに突然採用された教師・槙原と、弟の死の真相を探りにやって来たがなぜか監禁されてしまった記者・津久井賢太郎の2つの視点から語られるお話。現在進行形で起こる監禁事件とその背後にある過去に起こった事件。複雑な問題と心の傷を抱えた子供達との交流を通じて、2人の「大人」は事件の背後に潜む謎を少しずつ解き明かしていきます。終始響き渡るBGMの儚くも美しい旋律と常に暗鬱とした雰囲気がマッチした重く苦しいお話でした。

全年齢とはいえ女性向け作品ということで個人的に挑戦と位置づけた作品でしたが、これがなかなか評価が難しいものとなりました。大人を信用できなくなった子供達の小悪魔的な愛くるしさや未熟さ、大人びた物言いに見る悲痛さはその描写の巧みさ故に非常に魅力的でしたし、そしてそれを父性・母性両面で支えようとする主人公達との関係性はこれまで感じたことのない陶酔に浸ることができました。

一方で終始核心を掴ませない会話劇の応酬はどうにもテンポに乗りにくかったことは否定できません。彼らの抱えた闇が少しずつ明瞭になっていくもののその足取りは鈍く、もどかしさが募ったのも事実。

僕がいっそ過剰だと感じてしまった心理描写はカップリングというものにもっと興味を抱ければまた違ったかもしれません。特に5人の子供達は決して一枚岩ではなくそれぞれが独立した感覚を有しているが故に時には衝突します。それぞれがそれぞれに思うところがあり、それが言動につぶさに影響を及ぼしている様は今思えばなかなか興味深いものがありました。

ただあくまで僕個人の好みで言えば、心理描写にひたすら傾くのではなくサスペンスやミステリ要素ともっと上手く兼ね合いが取れていれば、と感じてしまうのはやはりこのジャンルに慣れていないせいでしょうか。スターシステムによる他作品もあるようですので、こちらもいずれやってみたいと思います。

 

Monkeys!¡


www.youtube.com

最近の僕にしては珍しく商業エロゲ。ノラととで一躍名を上げましたHARUKAZEの第4作目。久々にこのメーカーの(というよりも本作のライター・はと氏の)リズム感あるギャグテキストを味わいたいというただその一心でプレイ。

今ではそこまで珍しくもない女装男子による女子校への潜入モノ。本筋としては廃校の危機に瀕した男子校を救うため、近隣にある名門女子校との共学化を図ろうと主人公が(なぜか)女装して件の女子校へと通いながら相互理解を深めていくって感じですが、その辺りは男と女の関係性のメタファーに過ぎず、期待しすぎると結構肩透かしを食らう可能性大。

少年の声には定評のある(というかなんでもいけるでしょこの人)沢澤砂羽氏による主人公ボイスとはと氏のぶっとんだテキストは相変わらず破壊力満点。バカップルが素敵すぎてゲラゲラ笑ってしまった。僕のお気に入りはユキです。漫画のようなコマ割りを散らしたスチルも見応え抜群でわずか10時間程度とはいえ濃密な時間を過ごせました。最近は割りと長時間の大作同人ゲーばかりをプレイしていたこともあってアッサリと終わった印象ですが、これはむしろ同人のほうがおかしいんだと正しく理解。死月妖日とかさ。

 

WORLD END ECONOMiCA


www.youtube.com

サークル「Spicy Tails」作品。代表を務める支倉凍砂氏って「どこかで聞いたことあるな?」と思って調べてみたら「狼と香辛料」の作者でしたね。いろいろ納得。

経済という珍しいジャンルを扱ったノベルゲー、と言うと小難しい印象を受けますし実際作中用語などはちゃんと理解しようとするとこれがなかなか。ただ蓋を開けてみればこまっしゃくれた主人公の成長物語というTHE王道展開が熱すぎる万人向けのお話だと思います。

エンロンリーマンショックなど実際に存在した企業や事象が出てきたりするのがまた面白い。当方聞きかじった程度の知識しかありませんが、当時の投資家たちの熱狂と狂気と混乱が文章を通じて伝わってくるようでめちゃくちゃ興奮。キャラたちも非常に魅力的でウィットに富んだ会話が交わるテキストは退屈とは無縁で駆け抜けるように最後まで楽しめました。あと、僕はエレノア派です。ハガナに負けるな。

ちなみに現在はアニメ化企画が進行中だとか。こちらも楽しみですね。


www.youtube.com

 

レイジングループ


www.youtube.com

老舗ゲームメーカー「ケムコ」作品。限界集落を舞台に繰り広げられるリアル人狼ゲーム。主人公が「黄泉忌みの宴」と呼ばれるデスゲームに巻き込まれ何度も命を落としながら「死に戻っ」ては、情報を集めていき真相を究明していくお話。

プレイした人が口々にめっさ面白いという評価を見かけるたびに気にはなっていたのですが、実際やってみると続きが気になりすぎて昼夜逆転してしまうくらいにのめり込んでしまい、最後はクタクタになりながら終わったのを良く覚えています。クリアに要したのは正味3日程度とはいえ、こういうプレイは心身に悪影響を及ぼすのをわかっていながらそれでも手が止まりませんでした。反省。

同様に人狼ゲームを扱った作品としては「グノーシア」が有名ですがこちらも未プレイ。これやったらまた昼夜逆転してしまうのでは…?という恐怖に怯えつつ、それでも俄然興味が湧いてきたんでこちらもいずれ。

 

はい。というわけで12月でした。さーて次は年間ベストかー。終わんねー(苦悶)