Nothing is difficult to those who have the will.

エロゲとオルタナ。そんな感じ。ちょこちょこと書き綴っていこうと思います。

最近あなたの暮らしはどう 2021.11

カナリヤです。日常報告シリーズの更新です。前回はこちら。

mywaymylove00.hatenablog.com

気づいたらプレイ済みのゲームがわんさか溜まってて只今ひいこら言いながらひいひい記事を書いてます。

 

それでは始めます。

 

グレイメルカ

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サークル「シニカルとレトリック」作品。細菌兵器による虐殺に端を発して巻き起こる戦乱を描いたお話。圧倒的なボリュームで描かれる本作は古き良き王道SRPGを思わせる展開ながら、本来主人公の位置にいるであろうキャラクターがそうではなかったりそれを押し退けて主人公の座にいるキャラクターのメイン武器がなぜか斧だったりと、いくらでも王道を歩めるお話にできるはずがむしろ王道を外れに外れていく歪つな構成となっているのが非常に面白いところ。本作を単なる「革命の主導者を軸とした英雄潭」などとするのではなく戦争という行為の愚かさ・醜さ・不条理さを表現する上で「反王道」という要素が非常に重要な要素を担っていたのではないかと思います。

全編を通じて決して気持ちの良いお話ではなかったもののキャラクター達が個々の信念に基づいて行動し、何かを得て、何かを失っていく。その過程を余すところなく味わえたことはこの上ない喜びで、とてもフリーゲームとは思えない体験だったと思います。そう…これフリーゲームなんだよな…商業の大作レベルの満足感でお腹いっぱいになったんだけどな…(困惑)。

お話はもちろん魅力的だったのですが、僕はというと本作のファイアーエムなんちゃらを思わせるSRPGの面白さに寝食を忘れて没頭してしまいました。個人的にこの手のジャンルをそこまで遊びはしませんが、一度のめり込むとまぁひどいんですよ。

知らない人向けにお話ししますと、このゲームはキャラ個々のステータスが存在しますがキャラそれぞれの体術LVをどれだけ上げていくかで難易度がだいぶ変わってきます。基本的に味方と敵のユニットには平等に行動機会が与えられる中でいかに敵の攻撃を防ぎこちらの攻撃機会を増やしていくか、がポイントになるわけですが、敵から与えられるダメージを激減させ敵に与えるダメージを跳ね上げてしまう体術LVをMAXまで上げてしまうと道中の雑魚敵はもちろんちょっとしたボスですら単騎で圧倒できてしまいます。

もちろんそこまで至るためには非常に時間がかかります。体術LVを上げていくには自身と同LV以上の敵ユニットに体術でダメージを与えるか、敵ユニットからの攻撃を避けるかを繰り返し経験値を稼いでいくしかありませんが、それを効率よくこなしていくには敵ユニットからの攻撃を「防ぐ・無効化する・ダメージを回復する」のいずれかを維持できる環境をつくり、それをキャラ毎小一時間繰り返してはじめて到達できるのです。もちろん敵ユニットを倒さないように気をつけないといけませんし敵ユニットよりLVが上がってしまえば何をしても体術LVは上がりません。よほどの暇人か単調な作業を苦にしない人間しか体術MAX育成なんてしないでしょうね。うん、僕のことだね。

最終的に体術MAXを達成したキャラはおよそ20人くらいでしょうか。ちゃんと数えてはいませんが少なくとも後半に差し掛かるまでは味方ユニットが加入するたびに参戦初のマップや経験値稼ぎのしやすいマップでMAXまであげることを自身にノルマとして課していたのでまぁそのくらいでしょう。後半になって「オレもこっちで強くなりすぎた…」状態になってから体術MAX育成のペースが落ちてしまったのは仕方ないこととはいえ今後の反省ですね。僕は頭がおかしい。そして似たような人間は少なくない、はず。

僕は最初本作を難易度イージーから開始しましたが、それだと解放されないシナリオがある、という情報を得て途中からノーマルから再度やり直しました。ただここまで難易度が下がるくらいならハードにしておけばよかったですね。ハードモードのクリア後は仲間にできるキャラが増えるマスターモードが追加されるようで、機会があればなんとかそこまでやっていきたいと思います。もちろん体術MAX育成は継続で(こりない)。

 

闇を奔る刃の煌き

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サークル「影法師」作品。幕末~明治を舞台にした時代劇+和風伝奇ビジュアルノベル。作者によれば「Windows上で読み進める絵、音楽付きの紙芝居」とのこと。

おしどり夫婦によるハートフル立身出世モノ、と思わせておいて後半の怒涛の展開はそれまでの評価を、そして作品の有り様を一変させます。それはもう男のあの表情が今でもこびり付いて離れないほどに。夫婦の絆。母の強さ。情けは人の為ならず。そしてそこにあるものは、深い深い闇だ。鍛え上げた刃は、ただただそれを一閃するためだけにひた奔る。

…これ以上語るのは作品の面白さを貶すことになりそうなのでこの辺りで止めておきます。危ない危ない。

 

流れ落ちる調べに乗せて

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同じくサークル「影法師」作品。発売順は本作が先ですが時系列的には「闇を奔る刃の煌めき」の2世代後のお話。4人の主人公から成るザッピングストーリーは複雑に絡み合い徐々にその全貌が見えてきます。キャラクターの丁寧な描写は好ましく映るものの次作である「闇を奔る刃の煌き」と比べて日常シーンや異能を操る戦闘シーンのいずれも展開の進みが遅く、またザッピングによる描写が他の主人公視点で語れていたことと被ることも多いため、その辺りを冗長に感じてしまったのも事実。まぁ今作の反省を活かした次作を先にプレイし心底楽しんだことも個人的に響いたように思いますが。

とはいえ最後までキャラクターにブレがなく、物語を読ませられた点はとても好感が持てましたしこのような作品を世に生み出してくれるサークルを知ることができたのは非常に嬉しい。現在発表されている「マイナスエイヴ」もいずれ。

なお本作は2021年度からフリー配布となりました。やったぜ。

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はい、とりあえずは11月はこんな感じでした。文字数的にもグレイメルカに侵食された月だったと言えますね。続いて12月分も書かねば。うひぃ。