Nothing is difficult to those who have the will

エロゲとオルタナ。そんな感じ。ちょこちょこと書き綴っていこうと思います。

鈴木淳について、今思うこと

多分この人のことを知ってる人ってぶっちゃけpillowsファンだけなんだろうなぁとは思います。でも自分がなにかを書き残す際にはこの人のことについて真っ先に言及したい、思いの丈をぶちまけたい。そんな気持ちがどうしてもありました。それだけ僕にとっては思い入れが強い人物だということです。

 

 

 
4月末、とある情報が僕の目に飛び込んできました。
 
the pillowsサポートベース 鈴木淳が脱退か!?
 
鈴木淳とは、僕の敬愛するオルタナティヴ・ロックバンド「the pillows」のサポートベースを務める人物です。
サポートと言っても99年の「ランナーズハイ」ツアーから現在に至るまで16年にも渡りライブやレコーディングに参加し続け、PVに出演することも珍しくなかったため内外関係なくほぼ公式メンバー扱いだったように思います。
 
そんな彼だからこそ脱退、という言葉がたとえ噂レベルだろうとにわかには信じられませんでした。加えて、この時点ではまだ信頼のおける情報とは言いがたかったのです。なぜならそう推測したファンの方による根拠が、
“ファンクラブ会報に鈴木淳の名前がない”
ということだけだったからです。
僕はあいにくファンクラブに入会してはいませんので詳細は分かりませんが、どうやら会報の中に鈴木淳が担当するコラムがあり、そのコラムが会報に掲載されていなかったから、ということらしいのです。
それだけではどうにも判断材料に乏しく、またpillows公式サイドから何の発表もなく情報にも目立った進展もなかったため、ファンの間でも次第にこの話題は沈静化していきました。
 
しかし5月中旬、とあるpodcastの放送がありました。the pillowsのボーカル兼リーダーである山中さわお氏がDJを務める山中さわおの fool on the planetです。
 
ライブのMCも達者なさわおさんと、仲の良いアーティストさん達による軽快なトークが売りなこのpodcast。ですがこの日は始まりから重苦しい雰囲気のなか番組がスタート。ファンから寄せられた鈴木淳を憂えたメールを読み上げた後、さわおさんは鈴木淳のpillows脱退とその理由を訥々と語っていきました。
曰く、彼は普段から問題行動を繰り返してきたこと。ライブスタッフや後輩からメンバーの知らないところでの彼の様々な言動(おそらくは素行面)を聞かされたこと。それらを是正するよう事務所やメンバーから何度も勧告したが一向に改善の様子が見られなかったこと、などなど。
 
さわおさんは終始話しづらそうに静かに語っていました。バンドのリーダーとしてファンに対してきちんと伝えるべきことだとはいえ、ここまで共にやってきた信頼していた仲間を一方的に非難する物言いが嫌だったのかもしれません。そしてその信頼を裏切り続けた彼に対する怒りもまた、余すところなく伝わってきました。
脱退というものの、実質は素行不良による契約解除。要はクビということです。
彼が具体的になにをしたのか、詳細は分かりません。ただ断片的な情報からある程度の推察は可能でした。
初めて聞かされる彼の人格面の話はライブやイベントで楽しそうにメンバーと絡んでいた様子からは全く想像できず、ただただ戸惑いました。
 
 
僕がpillowsを初めて聴いた時、鈴木淳は既にサポートメンバーとしてpillowsのツアーやレコーディングに参加していました。それから10年以上、僕は彼のベースでpillowsを聴き続けてきました。
今回このようなことになってしまったのは残念ですが致し方ありません。もはや問題はpillowsだけに留まらずこのまま放置してしまえば多方面で活動に支障が出てしまうのは当事者でなくとも分かりきっているからです。pillowsはそれだけ大きな存在になっているのですから。
 
でも、でも、そう簡単に割り切れるものではありません。理屈の上では納得できても僕の中ではpillowsはいまだ鈴木淳のベースで成り立っているんです。
CDを聴けば彼のベースが、DVDを観れば足を大きく広げた彼独特のベースを弾く姿が、この耳に、この目にどうしたって飛び込んでくるんです。
僕は今後もpillowsを聴き続けます。“この世の果てまで”pillowsを追い続けていきます。
でもそこにはもう彼はいません。さわおさんと同い年で、ツアーのたびに太った痩せたでいじられ、地元の仙台でライブをやるたびに両親を招待しステージ上から暖かく声を投げかける、そんな彼の姿をもう見ることができないのです。
 
 
the pillowsはギターバンドです。ほぼ全ての作詞作曲を手掛ける山中さわおさんのキャッチーなメロディーとそれに連動するような繊細な歌詞、そしてそれを余すところなく表現してくれる真鍋吉明さんの妖艶なギターに焦点が当たりがちです。
その中でベースは言ってみれば縁の下の力持ち。曲そのものの骨格を決める重要な役割があるとは言え基本的には地味な存在にならざるを得ません。
ですが派手さはないものの堅実なプレースタイル、そして25年のキャリアを持つpillowsの数多くの楽曲に対応できる器用さを持つベーシストは早々いるものではありません。
 
さわおさんはpodcastにて、こう発言しています。
“今後は別な、新たな道でがんばって、とか、応援する気持ちも、今はないかな。残念だけど。ベーシストと友達、同時に二人がいなくなった。そういう感覚です。今後はまだ、ベーシストも決まってません。もしかしたらもう固定の人はつくらないかもしれない”
 
これだけは断言できます。彼は、鈴木淳は、pillowsにとって欠くことなどできない、メンバーにとってもバスターズにとっても、勿論僕にとっても大切な、“オルタナティヴ”な存在だったと。
 
 
 
最後に、鈴木淳といえば、と個人的に思う曲を紹介して終わりたいと思います。


カーニバル/the pillows - YouTube

15thシングル「カーニバル
鈴木淳がレコーディングに初参加。
真鍋さんのギターリフがとにかく官能的。エロすぎると言ってもいい。流れるようなギターソロと一人ぼっちで歌い続けて、それでも“キミ”に救いを求め続ける孤独感漂う歌詞のマッチングは本当に素晴らしい。
 


Fooly Cooly OST - Sleepy Head by The Pillows ...

16thシングル「RUSH」のC/W「Sleepy Head」。のっけから期待感溢れるゴリゴリのベース。C/Wと侮ることなかれ。シングルになるだけの分かりやすいキャッチーさはないものの、こいつはどこであろうと平気で主役を喰らう凄まじいロックチューン。ライブにおけるハイライトのひとつと言ってもいい、さわおさんの合図とともに響き渡る淳のベースの重低音はファンには鳥肌モノ。